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- 2012.08.29
- ◇ 首相の問責決議案に思う ◇
民主党は27日、野党が多数を占める「ねじれ国会」の参議院では成立する見通しもないのに、民主党提出の衆議院選挙制度改革関法案を衆議院政治倫理・公職選挙法改正特別委員会において、11の全野党欠席のまま、民主党単独で採決を強行しました。
これに対し、全野党は同日、衆議院本会議採決に加わらないことで一致し、横路孝弘衆議院議長へ連名で同法案を議題としないよう申し入れましたが、議長斡旋もないまま28日、衆議院本会議で民主党単独で可決されました。
選挙制度改革案は、自民党案も提出しているのに十分な与野党協議が尽くされないまま終盤国会になって突然、こうした強引な国会運営に出ることは、国会および国民を軽視する「暴挙」であり、決して許されるべきことではありません。
一票の格差が違憲状態であるとの最高裁判所の判決を踏まえれば、唯一の立法府である国会は、与野党を問わず早急に格差是正、定数削減、選挙制度改革の一体的かつ抜本的に見直す責務があります。
にもかかわらず、与党・民主党が数の力によってあえて国会を混乱させ、何としても衆議院の解散を引き延ばそうとする極めて党利党略、政局優先のこうした「暴挙」は、憲政史上に大きな汚点を残すだけでなく議会制民主主義の破壊行為といえます。
選挙制度だけでなく、この3年間における内政・外交上の数々の失敗により、民主党政権には最早、政権担当資格すらないと断ぜざるを得ず、わが党は28日、早期に衆議院を解散して国民に信を問うべきであると判断し、野田首相の問責決議案を自民党と共同して参議院に提出しました。
本日、自公の問責決議案は、7野党との調整がつかず、参議院本会議上程が民主党と7野党の反対で否決。7野党の問責決議案の上程には自公が反対しないことから、参議院本会議おいて、公明党を除く自民党と7野党の賛成多数により可決されました。
わが党が採決前に退席したのは、7野党案の問責理由が民主・自民・公明の3党合意により成立した「社会保障と税の一体改革法」の反対をあげているためです。公明党は筋を通したということであり、政策的に、また政治的に判断をした結果であります。筋を通さない政治がまかり通れば、政治に対する国民の不信や不満が増幅するばかりであり、厳に慎むできであります。
平成24年 8月 29日
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