活動報告Report

2012.05.29
【独立性高い規制組織に ◇ 原子力規制関連法案が審議入り  政府案では不十分 ☐ 自公提出の対案  中立性、専門性も確保◇---衆議院本会議 】
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 29日、衆議院本会議を開き、政府提出の原子力規制庁設置関連法案と、対案として自民党と公明党が共同提出した原子力規制委員会設置法案(議員立法)の趣旨説明と質疑を行い、審議入りし、公明党を代表して私が質問に立ちました。

 原発の再稼働や廃炉など原子力行政の課題が山積する中、原子力の安全規制を担う新組織の発足が緊急課題となっています。

 政府案では、経済産業省の原子力安全・保安院と内閣府の原子力安全委員会を「原子力規制庁」に統合し、環境省の外局として新設することが柱。一方、自公案は、規制組織の独立性や中立性、専門性、一元化を確保。公正取引委員会のように独立性の高い「三条委員会」として規制委を設け、その事務局として規制庁を設置。

 6点にわたって質問。主な点は、以下の通り。

 まず、政府案では、環境相が規制庁への指揮命令権を持つことなどから政府の影響が懸念されるほか、国際原子力機関(IAEA)の安全基準に照らし、独立性が不十分であることを指摘。なぜ、かつて民主党が主張していた三条委員会のような規制組織にしなかったのか。

 これに対し野田佳彦首相は、「独立性の確保の在り方は今後、国会審議で議論したい」と修正に含みを持たせた答弁を。

 また、規制委を環境省の外局とする自公案に対し、規制委は公取委と同じく内閣府に置き、首相の所轄とするべきではないかなどの議論があること。自公案提出者に、規制委と環境省の関係性や3年後の見直しを明記したことへの見解を求めました。

 答弁に立った江田康幸衆院議員(公明党)は、規制委は委員長等の身分保障や職権の独立行使を定め、業務に環境相の影響が及ぶことはないと強調。3年後の見直し規定については、「原子力安全規制に係る事務は、広範な分野にわたる政策課題への対応が必要であり、今後、法律の施行状況や国会事故調査委員会の報告書の内容を踏まえ、3年以内に組織の在り方について検討する」と答弁。

 さらに、規制組織の業務は、原子力事業者や利害関係者の意向に左右されるものであってはならず、科学的、客観的知見に基づく中立的なものであるべきです。政府に関係する原子力専門家の中に、寄付金や研究費の名目で、業界との間で多額の金銭授受が行われていた問題を追及するとともに、こうした状況を改善するよう迫まりました。

 今後は、環境委員会及び経済産業委員会との連合審査会の中で、法案の修正協議等が議論されていきます。

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